名古屋市中小企業振興会館(吹上ホール)で開催された、
第13回自然科学研究機構シンポジウム 日本のエネルギーは大丈夫か?~E=mc^2 は人類を滅ぼすのか救うのか・・・~
へ、行って参りました。
私は午後の前半の部のみの講演を視聴しました。
http://www.nins.jp/public_information/sympo13.html
東京電力福島第一原子力発電所の事故発生から、原子力発電への批判が高まっています。
私も、脱原発を目指したほうがいいのかもしれないと思っていますが、なかなか難しい事情があるようです。
[21:30追加]
ここに書いたことに「嘘」があるなら、私が騙されている可能性があります。
正しい情報を調べる必要があります。
私が講演を視聴した範囲で感じたのは、
「『脱原発』は困難である」
ということです。
感じたことをまとめてみますが、エネルギー問題に素人な私が今日感じたことなので、
当たり前のことだと言う人がいたら、ごめんなさい。
また、意見が異なる人がいたらごめんなさい。
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日本のエネルギー問題として、発電に使う化石燃料は96%輸入に頼っているという事情があります。輸入価格が高くなれば発電コストが増えますし、国際関係の悪化で輸入できなくなったら一大事です。
そのため、火力発電だけでは日本の経済活動や国民生活を不安定にさせかねないということです。また、化石燃料の使用に伴う地球温暖化も問題になっています。
日本に原子力発電所が登場した当時は、その代替エネルギーとして目を向けたのだと思います。
しかしならが、原子力エネルギーの問題点としては、事故などで放射性物質が拡散され放射能で健康被害が及ぶことが挙げられます。これが、現在の日本で原発反対を願う人が感じている不安点です。また、使用済み核燃料の処分方法が確立していないことも問題です。
一方で、その懸念に対して、放射能が健康に及ぼす影響(がんの発生)は母集団が少ないため明確にできていません。がんについては被爆しなくても発病する人が増加していますので(自然被爆は別として)、被爆が原因かどうかは判断が難しいようです。 福島の事故に対して「ただちに健康に影響しない」のような曖昧な表現がなされる理由はここにあるのでしょう。
それから、スウェーデンやフィンランドでは、高レベル核廃棄物を地下深くに埋設処分されているという事例があります。
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脱原発を目指すにあたっての問題点として、
・原発をやめて火力発電を増やすと、燃料費が増加すること。
・燃料費が高騰すると、研究開発や設備投資に使える資金が減少すること。
・自然エネルギーの電力は、設備投資に対して発電量が少ないこと。電力の質も劣ること。
が挙げられます。
今年、東京電力が電気料金を上げることに対して大きな反発がありましたが、事故処理の問題を除いても、火力発電を増やすにあたっての燃料費の増加に伴うものです。他の電力会社でも今後電力価格が上げられる可能性があります。
電力会社は内部に資金を蓄えているようですが、原発を停止させた分、火力発電の燃料を買うのにその資金を使っています。この状態が続けば、発電効率を上げたり新しいエネルギーを生み出すための研究開発に使える資金が減ります。それ以前に、火力発電の燃料を買うために、消費者に対して電気料金が上げられるでしょう。
太陽光発電は広大な土地を必要としますが、その割に発電効率がよくありません。天候にも大きく左右され、電力の質も劣ってしまいます。風力発電も安定した電力源になりにくいです。水力発電も水源が必要です。
自然エネルギーを火力や原子力と比べると、同じ規模の設備で同じ規模の電力を生み出すことは難しいようです。
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少なくとも現在の日本には50基程度の原子炉があり、一方で再生可能エネルギーによる発電は技術的にまだ不十分です。火力発電の燃料費は高額です。
脱原発を目指すならば、まずは電気料金が上がることを容認する必要があるでしょう。
それから、電力の使用量を減らす必要があるでしょう。
今の生活レベル産業レベルが衰退する覚悟が必要かもしれません。
脱原発を目指しているドイツでは、電気料金が高騰しているという事実があります。
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脱原発だとおっしゃる方は、まずはご自身の自宅に太陽光発電などの設備を取り付けてみてはいかがでしょうか?余剰電力は販売できるなら、設備費も回収できるのかもしれません。
私も両親にソーラーパネルの設置を相談したことがあります。それで、父は業者に見積もりなどしてもらったようですが、価格に見合わないと判断したようで、設置しないと話していました。
父も大飯原発の再稼働には反対のようでしたから、脱原発のみなさまは、どうお感じになるでしょうか?
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